全米で広がる学生の銃規制運動。その後は、、。
全米で行われた学生の銃規制運動 Student Walkout
フロリダ州での高等学校銃乱射事件から1ヶ月を迎えた本日、全米各地において学生達による銃規制運動が行われました。
我が家の子供達が通うシアトルの中学校でも、朝10時から17分間オレンジ色の洋服を着てきた(着ていない)子供達が学校の外に出て17名の銃乱射事件犠牲者のための黙祷とスピーチを行い銃規制を求める掛け声を繰り返したそうです。
(オレンジ色の理由 ー お子さんが銃事件で犠牲になってしまったあるご両親が「オレンジ色はハンター達が身を守るために森で着る色であり、明るく大胆な色なので、銃の暴力から解放された国の未来を希望する色」として選ばれたそうです。。)
学校敷地内に結集するケースが大半であったようですが、ニューヨークの学生達は街頭でデモ行進をしたり、ワシントンDCでは生徒達がホワイトハウスとキャピトルヒルに集まって銃規制運動をしたそうです。シアトルでは幾つかの私立学校生徒達がワシントン大学レッド・スクエアまで歩いて結集したそうです。
Student Walkout に対する学校側の対応
学校側の対応はそれぞれでした。運動を支持又は暗黙する学校も多かったようですが、中には罰則を掲げ自粛するよう呼びかける学校もありました。
我が家の子供達が通うシアトルの学校では、校長先生よりこの運動を支持するメールが昨晩送られてきておりました。「個人の選択ではありますが、自分たちの生活や国を脅かす事由に対して行動を起こす権限を持っている子供達の行動は尊重します。アメリカ合衆国憲法修正第1条の権利とその権利の行使を支持します。州の法律により授業中外に出ることは無断欠席として扱われますが、その他には罰則を与えません。」といった内容です。
アメリカ合衆国憲法修正第1条、2条と全米ライフル協会(NRA)
アメリカ合衆国憲法修正第1条(First Amendment)とは、1791年に採択された憲法修正(権利章典)に出てくる最初の条項で、米国議会に「宗教の自由」「表現の自由」「報道の自由」「平和的集会の権利」「政府へ懇願する権利(請願権)」を妨げる法律の制定を禁じています。
アメリカで銃規制が進まない(銃規制法案が否決される)大きな理由の一つとして全米ライフル協の存在があると言われていますが、全米ライフル協会がその豊富な資金力を使って政治家へ働きかけ銃規制に繋がる法案成立を阻止するロビイング活動を展開することも、上記の請願権となります。
全米ライフル協は、アメリカ合衆国憲法修正第2条「規律ある民兵は自由な国家の安全保障にとって必要であるから、国民が武器を保持する権利は侵してはならない」 を銃規制反対活動の根拠としております。
今後、、
このような全米の学生による銃規制運動は4月20日にも予定されております。我が家の子供達の中学校では今回よりも本格的に銃規制を請願するために近隣をデモ行進する予定だそうです。
政治を動かすためには草の根活動もとても重要だと思います。根強く広げ根気よく続けていくことが必要だと思います。
同時に、元ニューヨーク市長であるブルームバーグ氏のような銃規制賛同者が増えてくれることを期待したいと思います。世界長者番付上位(フォーブス誌)にも入るブルームバーグ氏は、2012年に銃規制強化を主張する政治家を支援するための選挙広告に1000万ドル(105円/$計算で約10.5億円)を提供すると宣言し、2014の中間選挙に個人資産から5000万ドル(105円/$計算で約53億円)を投じ、以後も経済的な協力を続けています。
銃規制推進派が全米ライフル協を上回る豊富な資金を集め政治家を動かすことが出来るようになり、銃規制推進派の影響力が増大することを期待したいと思います。
そして、政治家が何よりも(資金よりも?)獲得したいであろう票の価値を考え、国民が銃規制に積極的ではない政治家には投票しない行動をとることにより、銃規制が少しでも進むことを期待したいと思います。。

オレンジ色の太陽が昇る夜明けの空
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