「多様性のマネジメント」を重視する?アメリカの学校
既に十数年前ですが人事コンサルティングの仕事をしている際に「多様性のマネジメント」や「異質性のマネジメント」といった言葉を沢山の人事(組織)関連書籍の中で見かけました(参考例:『グロービス MBA組織と人材マネジメント』第5章「多様性のマネジメント」)。それらの本の主な論調は「多様性や異質性を受け入れることにより新たな価値が創造され組織発展に繋がり、又、その組織の柔軟性や環境変化の対応力が高まり組織の競争力が強化される」といった内容でした。
学校も組織であることを考えると上記のことが当てはまるのかもしれません。アメリカでは学校という組織も多様性(ダイバシティ)を重視しているように感じる機会が多いです。
先ず、前の記事(子供達の多様性を受け入れ評価するアメリカの学校)でも書きましたが、表彰式の締めくくりの言葉は「あなた方はこの学校を良くすることに大きな貢献をしてくれています。ありがとう。」といったものでした。表彰された子供達はそれぞれ多様な個性や良さを持っており、学校側がその多様性を積極的に受け入れ評価してくれているように感じました。
また、ワシントン州プライベートスクール受験の流れ②において書きましたが、私立学校受験に際して親が学校に提出するエッセイ内容の一つが「Describe how your family would support and/or contribute to a diverse school environment. あなたのご家庭はどのように多様な学校環境に対し貢献、支援して下さいますでしょうか。」といった内容でした。学校側が学校内における多様性を重要視していることが伝わってきます。
受験プロセスの中で会う各学校の校長やアドミッッション・ディレクターも学校内に多様性を取り入れる姿勢を保護者達にアピールしておりました。それぞれの学校で内容はまちまちではありましたが、次のような話をしておりました。
「教師陣も多様なバックグラウンドを持っている。東海岸で教えていた経験のある人や海外での教育経験者もいる。」
「採用段階ではその指導する専門分野以外にも何か他の分野に長けている人を探している(多様な興味と知識)。」
「教育カリキュラムや指導方針は常に外部の多様な事例を研究して比較検討している。」
「生徒のダイバシティ(多様性)が重要だと考えるので例年合格者の20%は奨学生に出来るよう努力している。」
夏から子供達が通う予定の学校でまだ日本人を見かけておりません。生徒達の人種の多様性という観点から我が家は学校に貢献出来るかもしれません。

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